富岡製糸場の『うちわ』から見るコスト意識と官民の壁

6月に世界遺産登録された富岡製糸場、皆さんもう行かれましたか?

私は世界遺産化の2日前に初めて解説員さんの話を伺い、その後2回ほどお客様を連れて訪問、更に本日も長女が「こども解説員」になったので、その解説を聞きに行ってきました。

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40日間で4回というのは富岡市民でも非常にハイペースで製糸場を訪れているクチでしょうね。

これだけ短期間に、それも通常の観光客ではない立場で訪れると、解説員さんや職員、関係者の努力や想い、そして問題点もよーく見えてくるもので、本日もその一端を目にしました。

(*この記事に書かれている事は3日後に関係者のみなさんの理解により解消されました。ありがとうございました。)

私が訪問した日は暑い日が多く、これまで涼を取るために丸いうちわをもらっていたのですが、これは表に富岡製糸場の様々な画像、裏は企業の広告になっており、富岡製糸場に理解のある企業さんが協賛して毎日7000人も来るお客さんの為に無料提供してくれたものです。

 

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富岡市は今でこそ世界遺産に沸いていますが、行政としての実情は全国の地方自治体と同じく大変なもので、少子高齢化や財政難などの問題を抱えています。

ですから私はこのような企業スポンサーの力を借りたサービスについて、とてもいい流れだと思っていたのですが、本日、なんと富岡市が作った立派な柄付きうちわを入口で職員さんが手配りしているではありませんか!

企業スポンサーのついたものは東繭倉庫の中に山積みで、勝手にどうぞという状態です。

善意で協賛してくれた企業は、今後も富岡市のために尽力してくれるかもしれない大切な理解者です。

「広告だろ?」って思われるかもしれませんが、広告主は地元企業や○○株式会社群馬支店が大多数で、全国から来られるお客様に対しての広告効果が期待できるのは画像のマンナンライフさん位でしょう。

現実的には、ここに10万円使うなら従業員やお得意様に還元した方が有益であろう中で協賛してくださっていることを忘れてはいけません。

一方で『富岡市』と書かれた立派なうちわはいったいどこからお金を出して作った物なのでしょうか?

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来場者へのサービスはわかりますが、民間が協力してくれているのに市が作る必要ありますか?

もしも何かの式典用だったとか、早い段階で作ったものが余っていたならスポンサーさんのうちわが無くなってしまった時に出せばいいのではないでしょうか?

また、柄付きの立派なものは不要ではないでしょうか?

丸うちわのデザインは8種くらいあり、お土産代わりに複数枚持ち帰る姿も見受けられました。手配りするなら丸うちわを配るべきではないでしょうか?

来場者へおもてなしの最初の行動として自社の名前がプリントされたうちわが手渡されるならば、協賛した企業の満足度は高いものになるはずで、次につながる可能性が高くなります。

一方で現状を知ってしまったら、もう次はないかもしれません。

ネットで調べた範囲ですが、両者には12円程の価格差があり、柄付きうちわの単価は2万枚以上作って25~30円程度しました(ネットの価格なので地元の印刷屋さんにデザインから丸投げしたらもっと高いかもしれません)

何れにしても丸うちわならば半分以下のコストで作れるわけです。

また、無料で配るなら白紙にして、スタンプラリーのような仕様にしても思い出になるのではないかと思います。

これならコストはさらに下がります。

 

小さなことに感じられるかもしれませんが民間の善意を行政が軽んじるのは最も愚かしい行為で、お役所仕事の最たるものだと私は思います。

観光客の皆さんはボランティア解説員さんのお話に感動して帰られますが、ボランティア頼みの中で行われるこのような無駄を皆さんはどう思いわれますか?

繰り返しますが、中傷しているわけではありません。問題提起しているのです。